国試に受かることと職業人として良い人生を送れることは、どちらが大切なんでしょう・前編

…はい、どちらも大切ですね。
キネステティク・クラシック ネオのファシリテーターで今年看護師の国家試験を受けた友人が居る、たむらです。

世の中には、国家試験に合格しないと、その職業に付けない仕事がいくつかあります。毎年この季節には税理士資格がない人が確定申告を代理でやって捕まったりしてますし、はり師、灸師、マッサージ師も本当はそうです。看護師もそのひとつですね。
なので、教育する方々にとっての第一の目的は、学生さんを国家試験に合格させることになります。そりゃそうです、看護師になるために学校に入ったのに、国家試験に落ちたら、職業のスタートラインにも立てないんですから。
そうなると看護教育の介助関連では、現在教育カリキュラムに入っていて国家試験にも出る、「ボディメカニクス」という技術が教えられることになります。これは試験に出しやすい内容でもあります。数値化とか手順とかが明確なものでないと、試験に出すことは難しいのです。

でもですね。
国家試験は、人生のうちの数時間。
看護師資格を取るための学校に通う時間だって、普通は長くても四年。
職業人として生きていく時間は、その何十倍にもなる可能性があります。
教え子に長く職業人としての人生を過ごして貰いたかったら、自分を守って相手も損なわない知識を伝えてあげたくありませんか?

私には、今でも感謝している先生が何人か居ますが、そのうちのひとりは高校の最後に教わった、体育の先生です。体育、2だったのに、です。その先生は、最後の年の授業の初めにこういうことを言って、プリントを配りました。

「今年を最後に体育の授業を受けなくなる者も、この中には居るだろう。
でも、君達の人生はまだ何十年も続く。
この体育では、今後の人生で運動をしていける知識や基礎をやっていく。
女性は家庭に入ったり、出産や育児があったり、人生で色々なことがあると思う。
そういう時でも、何かしら体を動かすことを続けて欲しい。
これは、そのための授業です」

プリントには、ジョギングと水泳と球技をやることが書いてありました。特にジョギングの所には、運動の頻度と強度と必要量、みたいなことも書いてありました。
私が体育2だったのに未だになんかしら運動してるのは、その時の授業のおかげです。

教育者には、教育者としての責任があります。
在学中の学生の面倒を見るだけでも、大変なことだと思います。
でも、学生が終わった後の学生の人生のことも、考えてみて頂けませんか。

キネステティク・クラシック ネオに関わることが出来た学生さんのことが、現在発売されている医学書院の『看護教育』3月号に、掲載されています。
明日は、そのことについて書きたいと思います。

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